2017年6月25日日曜日

世界インテリジェンス大戦の時代 ~情報戦に負けないためにはどうすべきか?~

EU離脱で英露、情報戦の覇権争い再燃?
サイバー時代の新「グレート・ゲーム」

岡部伸

 インテリジェンスについて書きたい。英中部バーミンガムで201610月2日、2017年3月末までに欧州連合(EU)に「離脱通告」すると宣言したメイ英首相が、前例のない多難な交渉を有利に進めるために、「世界で最も優れたインテリジェンス」を駆使すると明言したためだ。
 「スパイ最先進国」の異名を持つ英国の諜報が世界有数であるのは言を俟(ま)たない。大陸から孤立した小さな島国が、7つの海を支配する「大英帝国」を築き上げたのは、産業革命による経済力、海軍力もさることながら、インテリジェンスを生かした外交があったからだ。
 折しも外務省の対外情報機関、通称MI6、情報局秘密情報部(SIS)が機構改革を発表。約2500人の職員を2020年までに約1000人、約4割増員する。
 イスラム原理主義過激派テロを想定し、イスラム教徒らに加えて米中央情報局(CIA)の元職員、エドワード・スノーデン氏のようなハッキングに秀でたIT専門家を採用する。電子データを収集・分析して事実解明するフォレンジック(デジタル鑑識)などが得意な「コンピューター・ギーク(変人)」を正規職員に雇い、サイバー戦争に立ち向かう。

 安全保障の主戦場がネット空間に移りつつある中で、アレックス・ヤンガー長官は、こう述べている。「人間と接触して情報を得るヒューミントを行ってきたわれわれの環境に革命が起きている。サイバー新時代に対応するため新たな人材が必要だ。スパイたちにとって実存する脅威が(情報を得る)貴重な好機となるデジタル世界は興味深い」
 MI6は、戦力として雇った「ハッカー」を使って世界中に残るデジタル指紋やデジタルごみを元にネット空間から秘密情報を得る。ネット上でテロ情報などを監視・分析するオシントでも、「ギーク」らを活用して、旧来のヒューミントにフォレンジックなどを融合させたサイバー・インテリジェンスを目指す。
 MI6の視線の先にあるのは、ロシアだろう。世界反ドーピング機関(WADA)や米民主党組織などへのサイバー攻撃で機密データが漏洩(ろうえい)しているが、西側当局はロシア情報機関系のハッカーによる攻撃と断定している。英紙テレグラフ(電子版)によると、ロシアからのハッキング対策として、メイ政権は、腕時計型端末「アップルウオッチ」の閣議での使用を禁じたという。

 英国がEU離脱を選択した国民投票でもロシアの影がちらついた。英紙インディペンデント(電子版)によると、ロシア政府が、対外宣伝を担う通信社「スプートニク」やロシア大使館などを動員して、EU離脱方法やメリットをプロパガンダした。ウクライナ危機を契機に軍事力と世論操作を併せた「ハイブリッド戦争」を西側に仕掛けるロシアが欧州を分断させるため、シリア難民問題や移民が引き起こすレイプ犯罪などEU拡大が招いた問題を煽(あお)り、足並みを乱してきたと指摘している。
 ノルベルト・レットゲン独下院外交委員長の証言として、ロシアがEU離脱派に資金援助したとも伝えられた。離脱運動を主導した英独立党(UKIP)のファラージ前党首の後任として党首に選任されながら今月4日、わずか18日で辞任を表明したダイアン・ジェームズ氏が、尊敬する指導者としてプーチン露大統領をあげたのは偶然の一致だろうか-。
 くしくもロシアでは連邦保安局(FSB)に対外情報局(SVR)が合流して「国家保安省」(MGB)を新設するとの報道が伝えられ、旧ソ連国家保安委員会(KGB)復活も取り沙汰される。
 かつて英露は中央アジアの覇権をめぐって「グレート・ゲーム」と呼ばれる情報戦を展開した。英国がEU離脱を選択した今、21世紀のサイバー時代に新たな「グレート・ゲーム」が繰り広げられる気配が感じられる。(ロンドン支局長・岡部伸 おかべのぶる)


《維新嵐》軍事同盟や経済相互関係が深まってる先進国の間では、もはや「実弾を伴う戦争」をあからさまにおこすことは、国家の信用をなくし、自国経済の窮乏を招くことにもつながる危険な行為です。そのため自国が政治的経済的な損失を被ることのないような戦争の形で他国に対して優位に立ったり、ライバルになる国(仮想敵国)の価値を貶めたりする戦争が主流です。
 そこに対する「防衛意識」が希薄だと、重要な情報インフラを根こそぎもっていかれて大きく国益や社益を失うことにつながります。
 今後、SIGINTの収集と分類、解析については、なくなることはないでしょうし、インテリジェンス能力の正確さ、ち密さという要素が、国家間の「防衛格差」にもなっていくのではないでしょうか?
 世界をリードする経済大国、技術大国である我が国が、新たな戦争の形に乗り遅れるわけにはいかないでしょう。

自衛隊は国籍不明のテロリストより弱い!?
日刊SPA
 ◆「自衛隊ができない10のこと 01

 東シナ海の離島は、中国が「譲ることができない核心的利益」と主張する尖閣諸島もあり、接続水域周辺は中国の公船と日本の海保、海自などが入り乱れるホットスポットです。防衛予算や海保の国交省予算もほとんど増えないなか、無数の中国の漁船と新造され続ける中国の大きな公船の影響で、日本の漁船は操業を断念し、数の力で圧倒されつつあります。
 そんななか、人の住んでいる離島への攻撃のリスクも高まり、自衛隊も与那国駐屯地を新設。南西諸島周辺の船舶や航空機を地上からレーダーで監視する沿岸監視隊が編成され、約160人の人員を配することとなりました。自衛隊がいる与那国島の島民はこれで一安心といったところではないでしょうか。
 「離島の無人島なんて、中国にあげちゃったらいいじゃない」という発言をインターネット上で見かけますが、離島があると広大な排他的経済水域が生まれます。島の存在により、周辺の海と海底に眠る資源を利用する利権が担保されます。広大な海洋資源、水産物の漁業権も我が国にもたらされます。私達は常日頃たくさんのお魚が食卓に上っていることにありがたみを感じにくいのですが、食料の確保には広大な海は必須です。人口が13億人ともいわれる中国では、経済発展もあり、その数を養う食料が年々不足しています。身近な南シナ海の水産資源が乱獲により枯渇してきているために、魚がたくさん獲れる東シナ海を狙っているわけです。尖閣諸島のような無人島でも、領土として認められれば、そこを起点に大きな海の利権を確保できます。離島はまさに宝なのです。
 我が国のエネルギー事情を見れば、原発は停止し、電気、燃料などのエネルギーのほとんどを化石燃料に依存しているので、オイルシーレーンの航路の安全が経済の生命線です。原油が日本に毎週到着しなければ、原発が動いている九州以外は電気が止まってしまいます。もちろん、ガソリンがなければ車も動きません。東シナ海、南シナ海の航路は離島があるからこそ守られていることを私達は知っておかなければなりません。
 そこで、自衛隊が離島防衛に真剣に取り組んでいるわけですが、問題があります。それは、明らかな外国からの脅威は事前に準備し阻止することができるのですが、離島防衛の中核は「島嶼奪還作戦」です。もちろん、島を奪われないように沿岸監視を行い、領海に不用意に近寄る中国公船には警告を発し、常に海保が違法操業の船の取り締まりにあたっています。でも、自衛隊には「事前の阻止」はなかなかできない仕組みがあるのです。
 自衛隊がその本気の能力を使えるためには、大前提として「防衛出動命令」が必要です。事態対処法では、その発令の条件として「我が国に対する国または国に準ずる組織からの急迫不正の武力攻撃があること。他に取るべき手段がないこと。その実力行使は必要最低限にとどめること」を必須条件にしています。また基本的に発令には国会での承認を要します。緊急の場合は事後でもいいのですが、国会で承認されなければ部隊は撤収しなければなりません。
 ところが、この「国または国に準ずる組織の武力行使」という条件が曲者です。軍艦がはっきりとわかるように旗をかかげ、バ~ンとミサイルを打ち込み、軍服をきた軍人が大量に侵攻してきたら、それは国による武力行使です。政府も迷いなく防衛出動を自衛隊に命じることでしょう。そういう事態であれば、事前に部隊を展開することも可能です。
 しかし、偽装漁船などで「一般人風」の集団が行う破壊工作や、国家やその組織が声明を出さない攻撃もありえます。この場合、どんなに大きな破壊活動がなされても、たとえば、米国の9.11のような同時多発テロを起こされても、それは国内犯罪であり、自衛隊は対処できません。警察と海保で対応するしかないのです。
 自衛隊は後方で警察と海保の周りで避難する人たちの輸送や、後方支援を行うしかないのです。自衛隊には犯罪者を追跡する権限も、犯罪者を逮捕する権限もありません。国家の武力行使でないかたちで行われる破壊活動は、化学兵器を持ち込もうが、火力の高いミサイルを撃ち込もうが、それはただの犯罪です。警察で手におえなくなると治安出動が命じられる場合がありますが、治安出動は警察官職務執行法7条の準用になります。簡単にいうと「警察程度の力でやれ」ということなので、正当防衛射撃と最低限の武器使用しか認められません。自衛隊は出て行っても本気で対処できないのです。
 ここが悩ましいところです。
 事前にどこかの国家が侵略を意図した大規模な侵攻の準備をしていたりした場合は、こちらも準備ができます。でも、小規模で偽装された漁船などで行われる破壊工作の場合、国による武力攻撃なのか、テロなのかの線引きが難しく、疑わしいものはこれまでの対処から考えるとすべて国内犯罪扱いになります。どこかの国が侵攻してきたという明確な事実があって初めて、国会の承認が出せるということです。防衛出動の定義は難しいのです。
「国による侵略じゃないと自衛隊は国民を守れない」という仕組みは今も法律上は変わっていません。能力はあっても、法律で自衛隊が本気を出す「防衛出動・自衛権発動」の前提条件が極めてが限られているため、見極められない間は動けない可能性が高いのです。
 数千人の人が中毒症状に苦しんだあの地下鉄サリン事件というテロでも、化学防護服を警視庁に貸し出すだけで、上九一色村への強制捜査も警察対処することになりました。二十数年経った今も、現状はあの当時とほとんど変わっていないのです。
 外国による侵攻かどうかわからない小集団での破壊活動の場合、自衛隊にできることは110番だけってことになるのです。

【梨恵華】
りえか。ミリオタ腐女子。「自衛官守る会」顧問。関西外語大学卒業後、報道機関などでライターとして活動。キラキラ星のブログ(【月夜のぴよこ】)を主宰

【維新嵐】無論、今の自衛隊の実力、サイバー防衛隊の能力は自衛隊のシステムを守るのが役目ですから、国民、企業のネットワーク環境を悪質なハッカーから守ることはできません。電子戦では自衛隊は優れたスキルを有するといわれますが、サイバー戦は防戦一方にもならないでしょうね。


【付編】

デロイト 世界20カ国以上の拠点と直結したサイバー インテリジェンスセンターを開設

トーマツ

サイバーセキュリティのトータルソリューションを日本で実現

デロイト トーマツ リスクサービス株式会社(東京都千代田区、代表取締役社長 丸山満彦、以下DTRS)は、2016524日、サイバー インテリジェンス センター(神奈川県横浜市:Cyber Intelligence Center、以下CIC)を開設しました。CICはクライアントのインフラストラクチャをサイバー攻撃の脅威から守る拠点であり、デロイトの世界20カ国以上のCICと直結した日本拠点の開設により、デロイトが有する「予防(Secure)」、「発見(Vigilant)」、「回復(Resilient)」の全範囲を一貫的にカバーする高度なトータルソリューション(サイバー インテリジェンス サービス)を、24時間365日にわたり日本語で一元的に提供できる体制を実現しました。
1.「予防」 グローバル規模で最新のサイバーセキュリティ情報を機動的かつタイムリーに収集・分析
世界20カ国以上で展開するデロイトのCICとのシームレスな連携が実現することで、これまで以上に機動的かつタイムリーな情報の収集・分析が可能になります。グローバル規模で収集・分析したサイバー攻撃の最新事例、さらにスレット インテリジェンス アナリティクス (TIA)を通じて収集される、ダークWebと呼ばれる通常の検索エンジンでは検索不可能なハッカー間のモニタリング情報など、より高度なインテリジェンスを活用し、クライアントの事業特性固有のリスクや緊急度の高いリスクについて、CICから直接通知・報告することで、効果的なインシデントの予防につなげます。
2.「発見」 新サービス「TSMプレミアム」を導入し、高度なサイバー攻撃や内部不正を迅速に検知
これまでの一般的なサイバーセキュリティ対策では、監視の対象が企業のシステムと外部ネットワークとの間の境界デバイスに限定されており、高度なサイバー攻撃に速やかに対応できないという課題がありました。こうした課題に対応するため、DTRSは従来から、スレット セキュリティ モニタリング(TSM)を通じてクライアントの様々な機器のログを収集・分析することで、組織内に潜在しているサイバー脅威を能動的に洗い出し、再発防止のアドバイスを行ってきました。今回のCIC開設を機に、新たに「TSMプレミアム」として、クライアントの社内システム(オンプレミス環境)にSIEMSecurity Information and Event Management)製品を導入し、外部への持ち出しが困難なログ分析サービスを本格的に開始します。これにより、各企業内部のパソコン、Eメール、ファイルサーバーなどの異常を迅速に検出することが可能になり、システム内部に入り込む高度なサイバー攻撃や内部不正などのコンプラインス・リスクにも効果的に対応することができます。
海外では、米国国防総省が全ての取引業者に対して、2017年末までに社内の内部ネットワーク監視を義務化する等の動きもあり、社内システム監視を含むサイバーセキュリティ対策は、グローバルに事業を展開する上で必要不可欠な条件となりつつあります。DTRSは、同じくデロイト トーマツ グループの一員であるデロイト トーマツ コンサルティング合同会社(DTC)などとも連携してサイバーセキュリティ対策に取り組んでいます。DTCは、米国国立標準技術研究所(NIST: National Institute of Standards and Technology)などで進められているサイバーセキュリティに関わる各種基準策定の動向も踏まえ、企業のグローバル事業展開をサイバーセキュリティの観点から支援する戦略コンサルティングも併せて提供していく方針です。
3.「回復」 日本初の「リモート・フォレンジック」で迅速な回復支援を提供
高度化するマルウェアの被害に備え、CICからの遠隔操作で早急なPCの隔離や復旧を行う「リモート フォレンジック」(*1)を日本で初めて提供します。迅速なインシデント対応を実現することで、被害を最小限に食い止め、速やかな回復を可能にします。さらに、マルウェア感染の予防策として、セキュリティパッチの適用を支援する「セキュリティ パッチマネジメント」(*2)を提供することで、エンドポイントにおける「予防」「発見」「回復」のトータルソリューションの提供を実現します。なお、「リモート フォレンジック」と「セキュリティ パッチマネジメント」は、TSMのオプションとして導入される「エンドポイント スレット コントロール」(*3)の構成要素です。
*1 リモート フォレンジック :回復
マルウェア感染が疑われるPCに対し、CICのアナリストがリモートから論理遮断を行った上で、マルウェア感染の調査、回復および影響範囲の特定を行います。
*2 セキュリティ パッチマネジメント :予防
PC
のセキュリティパッチ適用状況の可視化を行います。また、あらかじめ定義された適用ポリシーに基づき、セキュリティパッチの適用をリモートから支援します。
*3 エンドポイント スレット コントロール(ETC
TSM
スタンダードまたはプレミアムのオプションとして、潜在するマルウェアの「発見」のみならず、その「予防」およびインシデント発生時の「回復」をサービスとして提供します。

サイバーインテリジェンスセンター(CIC)

「スレットインテリジェンスサービス」と「アドバンストSOCサービス」


ホワイトハッカー育成トレーニングセンター



CIC内部写真
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画像1: CIC内部画像
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サイバーインテリジェンスサービス構成イメージ
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画像2: CICnaibu
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止まらない世界同時多発テロ ~どう子供たちに語る~

テロ攻撃について子供にどう話すべきか

BBC News

BBCニュース 家族・教育担当記者キャサリン・セルグレン 
テロ攻撃のニュースは常に恐ろしいものだ。しかし親にとってはそれに加えて、自分の子供に何をどう言うべきかの問題がある。
子供にニュースを見せるべきではないのか。ただテレビを消すのが一番良いのか。子供が目にする写真や動画はトラウマになるのか。あるいは、何があったのか、そのまま自分の子供に語るべきか。
ニュースについて話す
テロ事件については、話題を避けるよりも子供たちと会話をした方がいいと、専門家たちは言う。
ロンドン北部のモスク近くで礼拝を終えた人たちが攻撃された事件は、多くの子供や若者が直接影響を受けたマンチェスターの攻撃、またロンドン橋ウェストミンスター橋での攻撃に引き続き起こった。
子供とトラウマを専門とする臨床心理士のエマ・シトロンさんは、こうした出来事について家族の間で話すのを避けない方がいいと助言する。
「子供たちに基本的な事実を伝えて、知りたいことを教えて、何が知りたいか聞いて、知りたい事柄について知ることができるようにしてあげてください」
さらにシトロンさんは、「支えて、安心させて、子供たちのそばにいて、抱きしめて、子供が泣いたら一緒に泣いて、子供の気持ちの反応に合わせて反応してあげてください」
「子供たちの要求に応えて。子供が何を知りたがっているのか、把握する必要があります」
テレビを消すべきか
テレビやラジオを消すのは自然な防衛本能だが、英国王立精神科医学会のバーナドカ・ドビツカ医師は、トラウマになるようなニュースの内容が子供に伝わらないようにするのは、今の社会では現実的ではないと指摘する。
「こうした出来事の情報がいっさい子供に届かないように、親が情報を遮断するのは無理です。子供も若者も、24時間365日、常にニュースを浴びているというのが現実です」
ドビツカ医師は、親にとって一番大事なのは、子供のそばにいて、子供が自分の気持ちを上手に扱えるように手伝うことだという。
「ニュースを隠そうとしても仕方ありません。子供はよそで知ることになるし、親はその時そばにいて、順々に説明してあげることができません」
「嫌な詳細は避ける」
ニュースについて話すのは大事だが、親は不要な詳細は伝えない方がいいとシトロンさんは補足する。
「嫌な詳細は避けて。必要ないので。そういった話は不要です」
「現場の様子を細かく説明しないでください。どれだけ血が流れたかとか、どれほど残酷だったかなどは不要です。現場の写真や映像は見せたりしない方が良いでしょう。子供にトラウマを与える可能性があるので、避けた方がいいです」
シトロンさんはさらに、年長の子供たちには、ネットで何をどれだけ読むべきか親がはっきりと基準を示す必要があるとアドバイスする。
「細かな裏話をネットで探しまわったりしないよう、お子さんに話してください。そんな情報は、ともかく必要ないので。若者たちを守っていく必要があります」
役に立つ言い方
シトロンさんは、親は子供の様子に応じて会話を進めていくべきだと言う。さらに会話の中では、出来る限り落ち着いて安心させる表現を使うようにすることを勧めている。
「『これはとても珍しい出来事』とか、『ものすごくひどいことだけど、こんなことはめったに起こらないのは良かった』、『これまで以上に、しっかり警備されるようになる』などの、一般的な言い方はすごく安心を与えます」
「子供たちに出かけるのを怖がってほしくないし、幸せで健康でバランスのとれた普通の生活ができないような大人にはなってもらいたくないので」
「ママ、こういうことはまたあるの」と質問された場合には、本当のことを伝えつつも、自分たちの普段の日常の活動については、たっぷり安心させてあげるのが良いとシトロンさんは勧める。
「私なら『もちろんあるかもしれない』と言います。嘘はつかないように。『でも、とても可能性は低くて、ものすごくまれな出来事だし、警察は絶対に今までより厳しく警備するから』と付け足します」
「『これまで通りサッカーやネットボールの練習に行っても全然大丈夫。スカウトのキャンプに行っても全く大丈夫』など、子供たちの活動を肯定してあげてください」
「『いつも通りの生活を普通に続けなきゃならないし、悪い人たちのせいで怖気づいたりしちゃいけない』と伝えてください」
先生は攻撃について話すか
「学校が攻撃について話す機会を生徒に与えていないなら、かなり意外です」。英中等学校校長会のジェフ・バートン事務局長はこう話す。
「もし生徒が話したいなら、先生は生徒に質問してもらい、適切で信頼できる情報源をどう見るのが良いかを話し合うはずです」
学校も地域の結束を強調するため、努力することになるとバートン事務局長は説明する。
感を重視すべく懸命に取り組むようになると言う。
「学校は、地域のつながりや地域で共有する価値観を強調することになります。あらゆる機会を捉えて、自分たちの地域社会の長所をほめて大勢で分かち合うようにしていくでしょう」
ただし、校長として15年の経験をもつバートン氏は、学校が直接的な影響を受けていない限り、今は「普段通り」の平静な態度を貫くはずだと言う。
「決まった作業の繰り返しというのは大事で、人はそれを頼りに大変な時期を切り抜けられたりします。落ち着いた目的意識が保てるので」
自分の子供が心に傷を受けたと気づくには
トラウマのしるしは個人差が非常に大きいが、気を付けるべき症状には以下が含まれる。
·         子供が怖がり、べったりしがみつくようになり、不安がる
·         おねしょ
·         思い出や自分の考えにとらわれる
·         集中できない
·         イライラして反抗的になる
·         頭痛や腹痛などの身体症状
報道内容のせいで子供がトラウマを受けたかもしれないと思った場合は、かかりつけの医者に相談することができる。
問題が続くようなら、医師は地元の児童青年精神保健サービス(Camhs)で、さらに支援を受けるよう勧めるかもしれない。
けれども親は、心配しすぎないようにすることも大事だ。ドビツカ医師が言うように、「大多数の若者はいまの状態に対応できるし、大丈夫」なのだから。

《維新嵐》有事に対する対処、世の中多様なイデオロギーが存在すること、民衆を巻き添えにすることも厭わないテロへの考え方、捉え方など次世代を担う子供たちに「考えさせる」「意識を高める」ために大人が接することはとても重要なことかと考えます。
 むしろ民放のゴールデンタイムに放映されているいわゆる「お笑い番組」に方が、子供たちへの悪影響を心配すべきです。民間放送のお笑い番組は、大人はもちろん子供たちから「思考能力」や「アイデンティティ形成能力」を奪う弊害があるように思います。

【2017年発生したテロ事件】~ISが直接手を下したというよりも、ISの思想的影響を受けたテロといえる。いわゆる「ホームグローンテロ」~

パリ・シャンゼリゼ通りで車が治安車両に突っ込む 車内から小銃や拳銃

BBC News

パリ中心部の繁華街シャンゼリゼ通りで2017619日、乗用車が憲兵隊の車両に突っ込み炎上し、運転していた男は死亡した。車内からはカラシニコフ銃や拳銃、ガス缶が見つかった。
死亡した男は治安当局の監視下にあった。男以外に死傷者は出ていない。
ジェラール・コロン内相は、「攻撃未遂」だったとし、「フランスで治安部隊が再び攻撃の標的になった」と述べた。
フランスでは近年、テロ攻撃が相次いでおり、非常事態宣言が出されている。
18日には、国民議会(下院)の決選投票が実施され、エマニュエル・マクロン大統領が率いる新党「共和国前進」が大勝した。
今回の攻撃現場を取材するBBCのヒュー・スコフィールド記者によると、人けのない通りに白い車がドアが一つ開いた状態で停車しており、警察犬が出動している。
現場は警察署の近くで、警官や憲兵の車両が多数停車している場所だという。
犯行に使われた乗用車はルノー「メガーヌ」で、爆発物処理班が現場に派遣され車を調べている。
現場を訪れたコロン内相は、車内で見つかった武器や爆発物で「自動車が爆破される可能性もあった」と語った。
警官らは窓ガラスを割って男を車から引き出さなくてはならなかったと報じられている。
捜査筋によると、男は「イスラム教過激派の運動」のメンバーだったことから、2015年から当局の監視リストに載せられていた。
警察は、パリの南エソンヌ県内にある男の家を捜索しているもよう。        
検察の対テロ担当部門による捜査が開始された。現場近くにはエリゼ宮(大統領府)や米国大使館がある。

ロンドン・テロで高笑いのIS、懸念される報復の連鎖

佐々木伸 (星槎大学客員教授)

ロンドン北部のモスク付近で白人の運転する車がイスラム教徒に突っ込んだテロ事件は典型的なヘイトクライム(憎悪犯罪)と見られているが、最大の勝利者は欧米でイスラム教徒とキリスト教徒との対立を煽ってきた過激派組織「イスラム国」(IS)だ。IS側にはキリスト教徒攻撃を正当化できる理由ができたことになり、報復の連鎖が懸念されている。

事件のあったモスク付近で「全てのテロに反対する」というメッセージを掲げる人々(Photo by Dan Kitwood/Getty Images)

高笑いのIS
 19日真夜中に起きた今回のテロの容疑者はロンドンから200キロ離れたウェールズに住む47歳のダレン・オズボーン。オズボーンは4人の子供がおり、これまでイスラム嫌いの過激な言動を示したことはなかったという。治安当局の監視リストにも入っていなかった。
 しかし、犯行2日前には「イスラム教徒に危害を加える」といった発言をしていたといわれ、治安当局はロンドンなどで相次ぐイスラム過激派によるテロ事件に触発されて反イスラム感情を高めていった可能性があるとみて調べている。
 英国では、3月のロンドンの国会議事堂付近の車暴走テロ、5月のマンチェスターの爆弾テロ、6月初めのロンドン繁華街での車両テロなどが立て続きに起き、イスラム教徒への嫌がらせや迫害事件が多発していた。
 ロンドン市当局によると、6月初めのテロ以降の1週間で約120回に上る反イスラム事件が発生、前の1週間が36件だったのに比べ急増していた。今回の事件直後には、ロンドンの別のモスク(イスラム礼拝所)に脅迫電話がかかるなどイスラム教徒への嫌がらせや迫害が一段と増加しそうな状況だ。
 
 ロンドンにはカーン市長も含め100万人以上のイスラム教徒が居住しているが、「どこにいても安全ではない気がする」といった不安感がイスラム教徒コミュニティーに流れている。
 だが、こうしたイスラム教徒を追い詰める社会の分断に高笑いしているのがISだ。ISは機関誌やネット上で、欧米でのテロの目的を「イスラム教徒とキリスト教徒の分断を図ること」とし、イスラム教徒がキリスト教徒に迫害されれば、イスラム教徒には「2つの選択肢しかなくなる」と指摘。
 2つの選択肢について「イスラム教を捨てるか、あるいはISに加入するか」とし、テロによって欧米のキリスト教徒社会にイスラム教徒に対する忌避感情を人工的に作り上げ、社会から除外され、行き場を失ったイスラム教徒が過激派に依存せざるを得なくなる状況が生まれるのを目標にしてきた。
 パリのシャンゼリゼ通りでは19日、憲兵隊の車列に車を衝突させ、爆破しようとしたイスラム過激派によるテロ事件が起こっており、フランスでも反イスラム感情が高まっている。
 欧州でこうした感情が高まれば、社会の分断が進み、反イスラムのヘイトクライムも続発、テロの連鎖でさらに両教徒の対立が深まるという悪循環に陥りかねない。ISの狙い通りの展開になる懸念があるのだ。
 英国のメイ首相はイスラム教徒の過激化や極右のヘイトクライムの大きな原因の1つがネットでの過激なメッセージや、やり取りにあるとして、過激派の不審なメールなどを密かに読み、監視するためアップルやフェースブックなどに対し、治安機関がネット上で自由にアクセスできるよう協力を要請。この問題が過激派対策の大きな問題として浮上してきそう。
泥沼に引き込まれるトランプ政権
 ISのテロはシリアやイラクでの戦況が悪化すれば、欧米で激化するという連関性が指摘されているが、その戦場ではISがいよいよ組織壊滅の瀬戸際に立たされている。2大拠点のうち、イラクのモスルでは、最後まで抵抗している数百人の戦闘員が、組織の指導者バグダディがISの創設を宣言した大モスクにまで追い詰められた。「あと2週間で一掃できる」(イラク軍)という状況だ。
 シリアの拠点である首都ラッカでも、クルド人を主体とするアラブ民主軍(SDF)が米軍の空爆支援を受けて市内に突入、激戦となっている。ISはラッカの戦力を東南部のデイル・アルゾウル県に分散。将来的にはゲリラ戦を展開、生き残りを図る作戦だが、米国はラッカをまず制圧することを優先している。
 トランプ政権のシリア政策は内戦に介入せず、ISの壊滅に集中するというのが骨格だが、その思惑とは裏腹に否応なくIS以後の主要国の覇権争いの泥沼に引きずり込まれようとしている。
 その良い例が618日に起きた米軍機によるシリア軍機撃墜だ。シリアをめぐる紛争で米軍機がシリア軍機を撃墜したのは初めて。米軍はイラン支援の親シリア政府勢力が、米国の友好勢力、シリア民主軍(SDF)に肉薄したとして親シリア政府勢力を空爆していたが、撃墜事件はその延長線上にある。
 しかしシリアのアサド政権を支援するロシアは19日、この撃墜を「国際法のあからさまな侵犯」と非難。シリア上空でのロシア軍機と米主導の有志連合軍機の衝突回避に使われていた取り決めを停止するとともに、米軍機が今後、ユーフラテス川西側のシリア領空で作戦を展開するなら、撃墜すると警告、米ロ衝突のリスクすら浮上する事態になった。
 米ロの緊張とは別に、イランはこのほど東部シリアのIS支配地にイラン西部から数発のミサイルを撃ち込んだ。ISに対するイランのミサイル攻撃は初めてで、シリア内戦への軍事介入を本格化させている軍事力を見せつけた。米国はロシアとだけではなく、イランとも偶発的に衝突する危険性に直面している。
 IS壊滅と主要国によるIS以後に向けた動きが激化する中、欧州ではイスラム過激派によるテロが多発し、それに対応して反イスラムのヘイトクライムが起きる懸念が高まってきた。混沌としたシリア情勢は欧州でのテロの連鎖を引き起こしながら、危機的な様相を見せている。

ブリュッセル中央駅で自爆攻撃未遂か 現場で射殺

BBC News

ベルギーの捜査当局は2017620日、首都ブリュッセルの中央駅で自爆攻撃を試みた男を射殺したと発表した。テロ攻撃として捜査している。負傷者はいないもよう。
検察によると、男は駅の構内で小規模の爆発を起こした後に撃たれ、後に死亡したという。
ベルギー紙「ラ・リーブル・ベルジーク」が検察官の話として伝えたところによると、男はリュックサックを背負い、爆弾ベルトを身に着けていた。駅構内の兵士たちに気づかれ、起爆させたという。
構内で働くニコラス・ファン・ヘレウェーゲンさんは、人の叫び声が聞こえたため駅の中二階に降りていくと、現場を目撃したとAFP通信に話した。
「男は『アッラーフ・アクバル』と叫んでから、キャスター付きのスーツケースを爆発させた」とファン・ヘレウェーゲンさんは話している。
「爆発した時、私は壁の裏にいた。下に降りて行って同僚たちに、全員を避難させるよう伝えた。(容疑者は)まだその場にいたが、その後は見えなくなった」
「それほど大きい爆発ではなかったが、衝撃はかなり大きかった。みんな走って逃げていた」
ファン・ヘーレウェーゲンさんは容疑者について、がっしりした体格で日焼けした肌、短髪で、白いシャツとジーンズを身に着けていたと話した。
「電線が出ているのが見えたので、何かを装着しているのが分かった。自爆チョッキだったかもしれない」
商店はシャッターを下し
電車を待っていた弁護士のレミー・ボナッフさん(23)は、爆発直後の現場を撮影した。ロイター通信に対して、近くにいた人たちにけがはない様子で、近くの壁にも損傷は見て取れなかったと話した。
「誰もけがした人はいなかったし、これは要するに未遂事件だったようで、うれしい」とボナッフさんは話した。
爆発直後に駅に着いたアラシュ・アーザミさんはBBCに対して、「駅に入ったとたん、警備員に大声で避難するよう言われた。周りを見ると、通りを走って隠れようとする人たちが見えたので、自分たちもそうすることにした」と話した。
地元ラジオ局によると、中央駅と近くの広場「グランプラス」に避難命令が出され、商店やレストランは店を閉めてシャッターを下すよう指示されたという。
中央駅を通過する地下鉄も、警察の指示で一時的に運行を停止した。
ブリュッセルでは昨年3、過激派勢力の「イスラム国」(IS)によるとされる空港と地下鉄駅での連続攻撃で、32人が死亡した。ブリュッセル襲撃の実行グループは、130人が死亡した201511月のパリ連続襲撃にも関わっていたとされている。
パリでは中心部の繁華街シャンゼリゼ通りで19、乗用車が憲兵隊の車両に突っ込み炎上し、運転していた男は死亡した。車内からはカラシニコフ銃や拳銃、ガス缶が発見されている。
ロンドンでは19日未明、北部のイスラム教施設の前で白人男性が車で歩行者の中に突入し、1人が死亡、9人が負傷した。英国ではこれに先立ち、5月にマンチェスターのコンサート会場で自爆攻撃があり約140人が死傷、今月3日にはロンドン橋周辺でワゴン車と刃物を使った無差別攻撃が起きている。

《維新嵐》アメリカ軍などの空爆と特殊部隊による幹部暗殺、イラク軍の攻勢などにより、IS自体は弱体化してきているかとは思うのですが、世の中富める者と貧しい者の理不尽な格差や宗教上の確執などが存在する限り、これまた理不尽なテロがなくなることもないのかもしれません。

 イラク・モスルでISがモスクを爆破 「国家樹立」宣言の場所

BBC News

イラク北部のモスルで過激派組織のいわゆる「イスラム国」(IS)の掃討作戦が続くなか、イラク軍は2017621日、ISが市内の歴史的なイスラム教礼拝所「ヌリ・モスク」を爆破したと明らかにした。
有名な斜塔があることでも知られるヌリ・モスクは、ISの最高指導者アブバクル・バグダディ容疑者が2014年にカリフ制国家の樹立を宣言した場所だった。
しかし、ISは系列のアマク通信を通じて、モスクを破壊したのは米軍機の空爆だと主張した。
イラクのハイダル・アバディ首相は、モスクの爆破はISによる「正式な敗北宣言」だとしている。
イラクに駐留する米軍の司令官、ジョセフ・マーティン少将はISが「モスルとイラクの偉大な宝の一つを破壊した」と語った。「これはモスル、そしてイラクすべての人に対する犯罪であり、この残酷な組織がなぜ一掃されなくてはならないのか示す一例でもある」。
ISはこれまでもイラクやシリアで複数の歴史的建造物を破壊している。
国連によると、ISはモスルで10万人以上の住民を「人間の盾」として人質に取っている可能性がある。
昨年10月以来、何千人ものイラク治安部隊やクルド人部隊ペシュメルガ、イスラム教スンニ派のアラブ人部族、シーア派民兵が、米主導の有志連合の戦闘機や軍事顧問の支援を受けISと戦っている。
イラク政府は今年1月にモスル東部を完全に「解放」したと発表。しかし市西部での戦闘は、狭く曲がりくねった道に阻まれ、より困難な展開になっている。
戦闘は「最終段階」に
イラク軍の発表文によると、モスクと「ハドバ」(せむし)と呼ばれる斜塔の両方が爆破された。
モスクの建設は西暦1172年に始まったとされる。
IS20146月にモスルを掌握。その1カ月後、バグダディ容疑者はモスク内にある説教台からカリフ制国家の樹立を宣言した。カリフ制国家とは、預言者ムハンマドの代理人「カリフ」によるイスラム法(シャリア)に基づく統治を意味する。
バグダディ容疑者はそれまで、長年姿を見せていなかった。
ISの主要拠点となっていたモスルで、ISが依然として掌握しているのは旧市街のみ。司令官らは18日に攻撃の「最終段階」を開始すると発表し、イラクの対テロ部隊や陸軍、連邦警察があらゆる方向から攻撃を仕掛けた。
イラク軍によると、モスルへの攻撃が始まった昨年10月には6000人近くいた戦闘員も現在は、300人以下に減っているという。
今週に入り、イラク軍は飛行機からビラを投下し、住民たちに対し広い場所を避け、あらゆる機会をとらえて避難するよう呼びかけた。
赤十字国際委員会(ICRC)は20日、モスル西部から避難してくる民間人に、銃撃や爆撃によるけが人が増加していると警告した。

【我が国近海でアメリカ海軍のイージス駆逐艦が衝突大破】
この事件は、テロの可能性はないでしょうか?
報道ではテロについてはふれませんが、米海軍の駆逐艦の損傷状況をみるにつけ、アメリカを狙ったテロではないのか?という疑念もぬぐえません。


米海軍、イージス艦衝突の犠牲者7人の名前を公表

BBC News

静岡県の伊豆半島沖で平成29617日にイージス駆逐艦とコンテナ船が衝突した事故で、米海軍は618日、遺体で発見された7人の乗組員の名前を公表した。
米海軍の発表文によると、7人は艦内の乗組員の居住スペースで見つかった。
事故ではこのほか、少なくとも3人が負傷。海軍は衝突の経緯を調査している。
イージス駆逐艦フィッツジェラルドとフィリピン船籍のコンテナ船が衝突したのは17日の午前2時半ごろで、多くの乗組員は就寝していた。事故後、7人の行方不明が明らかになっていた。
フィッツジェラルドは事故後、横須賀基地に曳航(えいこう)された。
米海軍は、ダイバーたちがフィッツジェラルドの損傷部分に入り遺体を発見したと述べた。
米海軍第7艦隊司令官のジョセフ・アウコイン中将は記者団に対し、衝突によってフィッツジェラルドの水位線よりも低い位置に「深い溝」ができたと話した。
アウコイン中将は、浸水が「破滅的に広がらないようにした」乗組員たちの「勇敢な努力」のおかげで、フィッツジェラルドは沈没を免れたと語った。
通航記録によると、コンテナ船のACXクリスタルは衝突の約25分前に急旋回をしていた。航路を変えた理由は現時点で分かっていない。
フィッツジェラルドの航路は公表されていない。
ACXクリスタルへの損傷は、フィッツジェラルドほどではない様子。20人の乗組員から負傷者は出ていない。
遺体で発見されたフィッツジェラルド乗組員7人の名前と年齢は以下の通り。
·         ダコタ・カイル・リグズビー(19
·         シンゴ・アレクサンダー・ダグラス(25
·         ゴック・T・トルオン・ヒュン(25
·         ノエ・ヘルナンデス(26
·         カルロス・ビクター・ガンゾン・シバヤン(23
·         サビエー・アレック・マーティン(24
·         ギャリー・リオ・レム・ジュニア(37

<米イージス艦衝突1週間>回避義務が焦点、究明長期化も

 静岡県伊豆半島沖で米海軍のイージス駆逐艦「フィッツジェラルド」とフィリピン船籍の大型コンテナ船が衝突し、乗組員7人が死亡した事故は平成29624日で発生から1週間。どちらに回避義務があったかなど事故原因の解明には今後、日米間の捜査協力がどれだけ実現するかが鍵となる。だが、イージス艦は軍事機密を搭載しているだけに、米側の協力は難航する恐れがあり、全容解明は長期化も予想される。
 事故が起きた海域を管轄する下田海上保安部は、業務上過失往来危険容疑などを視野に、コンテナ船の船長ら乗組員から事情を聴いている。「2船は同じ方向に航行中に衝突した」というコンテナ船乗組員の証言もあるといい、海保は、コンテナ船がイージス艦の右後方からぶつかった可能性もあるとみて、コンテナ船の航海データ記録装置(VDR)の分析を進めている。

 捜査の焦点は、どちらに回避義務があったかだ。海上衝突予防法では、2隻の船が交差する場合、相手を右に見る船が回避行動を取らなければならない。追い越しの場合、追い越す船が、追い越される船を妨害してはならないと定めている。
 海保関係者は「洋上の衝突事故は道路もブレーキ痕もなく、潮の流れで向きも変わる。どういった航跡で衝突したのかを特定するには、非常に時間がかかる」と指摘。イージス艦については、日米地位協定により米国側に第1次裁判権があり、海保は米軍と捜査協力について協議を続けているという。
 米海軍の第7艦隊司令官のジョセフ・アーコイン中将は18日の記者会見で「日本の捜査機関に対しても、必要であれば協力する」と述べた。米海軍作戦部長のジョン・リチャードソン大将も22日、「日米で複数の調査が行われているが、そのプロセスはできる限り早く明らかにされるだろう」と声明を出している。【堀和彦、田中義宏】


【維新嵐】これが米海軍を狙った民間船を使用した海上テロだとしたら、集団的自衛権を行使できる我が国としても、今後の「テロとの戦い」への参戦にも嫌とはいいにくい状況になるだろうし、国防費の増額のきっかけにもなるでしょうね。


【我が国はテロと戦える国家になれるのか?】

かつてオウム真理教による地下鉄サリン事件、その前年に起った松本サリン事件のことを思い返してみると、一概に反対できないものがあります。

日本の国会、対テロ共謀罪の法案可決

BBC News

日本の国会は平成29615日、テロ攻撃の共謀行為を計画段階から処罰できるようにする法案を可決成立させた。「共謀罪」を含む「改正組織的犯罪処罰法」については、国内で反対の声も多い。
安倍晋三首相率いる連立与党などは参院本会議で、採決を強行した。複数の野党は廃案を声高に求めていた。投票総数235票のうち、賛成165票、反対70票だった。
日本政府は2020年東京五輪までにテロ警戒態勢を強化し、国際組織犯罪防止条約の締結に不可欠だと説明してきた。しかし反対勢力は、法律の文言があいまいで、市民の自由を損ない、罪のない一般市民の不当な監視を可能にするなど乱用の恐れがあると批判する。政府は、法に従う一般市民には適用しないと主張するが、反対の声は根強く、法案に反対して国会議事堂前をはじめとする各地で、連日のように抗議集会が開かれていた。
新法は277の対象行為について、計画段階で犯罪とみなし、処罰を可能にする。政府は当初、国際組織犯罪防止条約の解釈上、対象犯罪は676で減らせないと主張したが、 多くの反対に遭い、今国会で「テロ等準備罪」法案に名称を変更して提出する際、対象犯罪を半減させた。
対象行為には、資金調達や現場の下見など犯罪の準備行為が含まれる。「組織的犯罪集団」の一人が、犯罪準備した場合、その集団全体が訴追され得る。集団とはこの場合、二人以上の者と定義されている。
対象行為にはテロの実行に関するものなど重大犯罪も含まれるが、反対する人たちは、音楽の違法コピー(著作権法違反)や保安林のキノコ狩り(森林法違反)など、より軽い犯罪も対象になることを批判している。
これについて政府は、違法な音楽コピーやキノコ狩りなどは犯罪組織の資金源になる可能性があると説明してきたが、毎日新聞は4月の社説で「海の幸の違法採取はどうなのか。盗んだ海産物を売れば資金源になりそうだが、対象犯罪ではない。山と海では何が違うのか」と書き、対象犯罪を選んだ基準が「政府の説明では分からない」と批判した。
採決にあたって自民、公明両党は、委員会採決を省略できる「中間報告」の手続きにもとづき、一方的に参院法務委員会の審議を打ち切り、本会議採決を強行した。
反対勢力はこれについて、安倍首相の友人が理事長を務める学校法人「加計(かけ)学園」(岡山市)の獣医学部を国家戦略特区に新設することをめぐる問題で、首相への追及が続くことを阻止するのが目的だったのではないかと批判している。